epubの作成でややこしい設定にカバー画像がある。カバーに使う画像は一つだが、カバーの種類は一つではない。指定の方法も異なっている。InDesignはカバー画像の指定方法が三種類あり、どれを選択すればいいのかがわかりにくい。結論から言うと、epub書き出し時にカバー画像のファイルを選択するのがもっともシンプルで使いやすい。その違いを見てみよう。
InDesignのepub書き出しでは、一般パネルでカバー画像の扱いを指定する。選択肢は3つ。
なし
最初のページをラスタライズ
ファイルから
から選択する。「なし」を選択すると、epubにはカバー画像は含まれない。その場合は後からSigilなどでカバー画像を追加するしかない。Imageフォルダ内にカバー画像を取り込む。Sigilではブックビューにして、ページの冒頭にカーソルを置く。ツールバーの[ファイルを挿入]ではなく、ツールメニューの[表紙を追加]から取り込んだカバー画像を選択する。
なし
最初のページをラスタライズ
ファイルから
から選択する。「なし」を選択すると、epubにはカバー画像は含まれない。その場合は後からSigilなどでカバー画像を追加するしかない。Imageフォルダ内にカバー画像を取り込む。Sigilではブックビューにして、ページの冒頭にカーソルを置く。ツールバーの[ファイルを挿入]ではなく、ツールメニューの[表紙を追加]から取り込んだカバー画像を選択する。
*InDesign CS6の一般パネル。カバー画像の扱いを指定する。
[表紙を追加]すると、content.opf内に2つのファイルの項目が追加される。Sigilで取り込んだカバー画像のファイル名を「hyoushi.jpeg」だとすると、まずmanifestに
<item href="Images/hyoushi.jpeg" id="hyoushi.jpeg" media-type="image/jpeg" />
という項目が追加される。manifestはepub内のファイル一覧なので、ファイルを挿入したときも追加される。[表紙を追加]したときに追加されるのは、metadata内の
<meta content="hyoushi.jpeg" name="cover" />
という項目である。これは「hyoushi.jpeg」という画像がカバーであるということを指している。ここでいう「name="cover"」というのは、2つの意味がある。それはここで指定した画像を表紙画像としてコンテンツ内で全画面表示するという指定と、ビューワーアプリの本棚に表示させるという指定である。カバー画像ということだけでなく本棚アイコン画像でもある。このメタタグがないと、カバー画像は全画面にならず、本棚にもカバー画像が表示されないのである。
Sigilで[表紙を追加]すると、画像を追加すると同時に本棚アイコンの指定を挿入する。本棚アイコンの指定がないと、本棚に本の表紙が表示されないことになる。したがって、指定するファイル名を変更すれば、コンテンツの最初のページ画像と本棚アイコンを違うものにすることができる。metaデータ内の「content="hyoushi.jpeg"」で指定しているものは、itemタグで指定した「id="hyoushi.jpeg"」の名前なので、画像のid名を指定すればよい。
と言いたいが、Kindleでは実際にはそうはならない。metaデータで指定したカバー画像がアイコンに使われるだけでなく、ページの最初に配置されて、本来のカバー画像はその次のページに配置されてしまう。したがって、カバー画像と本棚アイコンを別々のものにすることはできない。
「最初のページをラスタライズ」した場合は、実は上記の問題が露見する。というのは、最初のページをラスタライズすると、最初のページにある画像が2つ作成されてしまうのである。一つは最初のページのxhtml内の画像に指定されて、もう一つは本棚アイコンとして指定される。最初のページに「hyoushi.jpeg」を貼り込んでおくとImageには同じ画像が
hyoushi_fmt.jpeg(InDesignでは書き出し画像に「_fmt」が追加される)
x2398.jpg(数字は任意の数字)
として取り込まれてしまう。そして「hyoushi_fmt.jpeg」は最初のxhtmlで指定され、「x2398.jpg」は「<meta name="cover" />」で指定される。つまり最初のページの画像と本棚アイコンのカバー画像が異なるので、両方が本文で表示されるのである。本棚アイコンのカバー画像が表示されて、次にxhtmlのがバー画像が表示されるこの方法では、手動でspine内のカバー画像を非表示にしなければならない。
<itemref idref="cover.xhtml" />
↓
<itemref idref="cover.xhtml" linear="no" />
「最初のページをラスタライズ」を使うデメリットは、表紙のカバー画像が2つ作成されて取り込まれてしまうことだ。貼り込まれた画像とラスタライズした画像の2つである。両方がImageフォルダに含まれてしまうのだ。「最初のページをラスタライズ」の選択はepubファイルがいたずらに肥大化するのでお勧めできない。
最後の「ファイルから」はその名の通り画像ファイルを取り込んでコンテンツの最初のページのカバー画像と、本棚アイコン画像は同じものが使われている。InDesignで一度カバー画像を取り込めばいいので、もっとも簡単な方法だろう。xhtmlのカバー画像はコンテンツ内に含まれて最初のページに表示される(最初に本を開いたときには表示されない)。
カバー画像はKindleにアップしたとき、加工される。カバー画像だけでなく、画像はすべからくJPEGで圧縮される。アップロードしたあとのmobiファイルを開いて画像を見るとけっこうノイズがおおい。KDPセレクトで通信料を徴収する手前、最大限の圧縮を行っているようだ。またカバー画像は640ピクセル幅のものを使用したら、785ピクセルにアップサンプルされていた。Kindleの画素数が758×1024ピクセルなので、それに合わせていると思われる。785ピクセル以上の場合どうなるかはまだ試していない。
[表紙を追加]すると、content.opf内に2つのファイルの項目が追加される。Sigilで取り込んだカバー画像のファイル名を「hyoushi.jpeg」だとすると、まずmanifestに
<item href="Images/hyoushi.jpeg" id="hyoushi.jpeg" media-type="image/jpeg" />
という項目が追加される。manifestはepub内のファイル一覧なので、ファイルを挿入したときも追加される。[表紙を追加]したときに追加されるのは、metadata内の
<meta content="hyoushi.jpeg" name="cover" />
という項目である。これは「hyoushi.jpeg」という画像がカバーであるということを指している。ここでいう「name="cover"」というのは、2つの意味がある。それはここで指定した画像を表紙画像としてコンテンツ内で全画面表示するという指定と、ビューワーアプリの本棚に表示させるという指定である。カバー画像ということだけでなく本棚アイコン画像でもある。このメタタグがないと、カバー画像は全画面にならず、本棚にもカバー画像が表示されないのである。
Sigilで[表紙を追加]すると、画像を追加すると同時に本棚アイコンの指定を挿入する。本棚アイコンの指定がないと、本棚に本の表紙が表示されないことになる。したがって、指定するファイル名を変更すれば、コンテンツの最初のページ画像と本棚アイコンを違うものにすることができる。metaデータ内の「content="hyoushi.jpeg"」で指定しているものは、itemタグで指定した「id="hyoushi.jpeg"」の名前なので、画像のid名を指定すればよい。
と言いたいが、Kindleでは実際にはそうはならない。metaデータで指定したカバー画像がアイコンに使われるだけでなく、ページの最初に配置されて、本来のカバー画像はその次のページに配置されてしまう。したがって、カバー画像と本棚アイコンを別々のものにすることはできない。
「最初のページをラスタライズ」した場合は、実は上記の問題が露見する。というのは、最初のページをラスタライズすると、最初のページにある画像が2つ作成されてしまうのである。一つは最初のページのxhtml内の画像に指定されて、もう一つは本棚アイコンとして指定される。最初のページに「hyoushi.jpeg」を貼り込んでおくとImageには同じ画像が
hyoushi_fmt.jpeg(InDesignでは書き出し画像に「_fmt」が追加される)
x2398.jpg(数字は任意の数字)
として取り込まれてしまう。そして「hyoushi_fmt.jpeg」は最初のxhtmlで指定され、「x2398.jpg」は「<meta name="cover" />」で指定される。つまり最初のページの画像と本棚アイコンのカバー画像が異なるので、両方が本文で表示されるのである。本棚アイコンのカバー画像が表示されて、次にxhtmlのがバー画像が表示されるこの方法では、手動でspine内のカバー画像を非表示にしなければならない。
<itemref idref="cover.xhtml" />
↓
<itemref idref="cover.xhtml" linear="no" />
「最初のページをラスタライズ」を使うデメリットは、表紙のカバー画像が2つ作成されて取り込まれてしまうことだ。貼り込まれた画像とラスタライズした画像の2つである。両方がImageフォルダに含まれてしまうのだ。「最初のページをラスタライズ」の選択はepubファイルがいたずらに肥大化するのでお勧めできない。
最後の「ファイルから」はその名の通り画像ファイルを取り込んでコンテンツの最初のページのカバー画像と、本棚アイコン画像は同じものが使われている。InDesignで一度カバー画像を取り込めばいいので、もっとも簡単な方法だろう。xhtmlのカバー画像はコンテンツ内に含まれて最初のページに表示される(最初に本を開いたときには表示されない)。
カバー画像はKindleにアップしたとき、加工される。カバー画像だけでなく、画像はすべからくJPEGで圧縮される。アップロードしたあとのmobiファイルを開いて画像を見るとけっこうノイズがおおい。KDPセレクトで通信料を徴収する手前、最大限の圧縮を行っているようだ。またカバー画像は640ピクセル幅のものを使用したら、785ピクセルにアップサンプルされていた。Kindleの画素数が758×1024ピクセルなので、それに合わせていると思われる。785ピクセル以上の場合どうなるかはまだ試していない。
◆InDesignでKindleのepubをラクラク作成する方法[Kindle版]
http://amzn.to/PfcrXi
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◆InDesignでKindleのepubをラクラク作成する方法(mobi_Kindle版)
http://www.incunabula.co.jp/s_club/down/InDesign_Kindle.mobi.zip
◆InDesignでKindleのepubをラクラク作成する方法(azk_iOS版)
http://www.incunabula.co.jp/s_club/down/InDesign_Kindle.azk.zip
*mobi_Kindle版はKindleタブレット用です。azk_iOS版はiOSのKindleアプリ用です。iTunesでデバイスと同期してiTunesのAppからインストールしてください。



