2014年04月02日

InDesignからKindleブック作成方法をKindle版で出版した

 InDesignからKindle用にepubを作成する方法を整理してみた。いつもであれば、A5サイズでマニュアルを作成するのだが、今回はKindleブックを先に作成した。実際にKindleでダウンロードできるようにしなければ、説得力に欠けると思ったからである。マニュアルなのでInDesignで横組で作成したepubを書き出した。


 A5サイズのマニュアルをそのまま固定レイアウトにするという方法もあるが、そうした場合、ファイルサイズが肥大化する。図版内のキャプションはフォントサイズが小さいので、画素数を増やさなければならない。まだどのくらいかは調べていないが、少なくとも数十MBになってしまうだろう。KDPセレクトでは配信コストがかかるので、固定レイアウトはやめにした。

 まずはテキストを書いて、必要な図版のみを配置する方法にした。横書きなのでキャプションは図版の次に小さめのテキストサイズで挿入した。図版を並べて一目でわかるようにするは難しい。その場合は別途大きな図版を作成し、それを挿入するしかない。InDesignは最大でも300 ppiでしか書き出せないので、あとから図版を入れ替えるしかない。

 画像は300 ppiで書き出すしか方法がないので、InDesignにも300 ppiの解像度にした画像を貼り込む。そうすれば、縮小しなければ画像がダウンサンプルされることはない。縮小しなければならない場合は、大きな図版と同じようにあとから画像を差し替えることになる。

 InDesignではテキスト周りの設定は、基本的なものはそのままepubに反映する。すべてスタイルシート化して書き出すので、InDesignからはスタイルシートの書き出しは必須となる。段落全体のインデントとかはスタイルシートをカスタマイズするしかないが、どこまでがInDesignの設定を書き出せるのかということがわかっていれば、それほど難しくはない。

 図版の扱いで興味深かったのは、InDesignで画像にドロップシャドウを追加したときである。ドロップシャドウはさすがにepubには書き出せないとだろう。そんなスタイルシートのプロバティはあるはずがない。ところがepubに書き出すと指定した画像にドロップシャドウが適用されているのである。

140402-01.jpg
*InDesignでドロップシャドウした画像をepubで書き出してKindleブックにしたもの。iPhone5で表示。ドロップシャドウも含めて画像化されている。


 書き出された画像を開くと、画像自体がドロップシャドウを適用した合成画像になっていた。InDesignで画像とドロップシャドウを合成して書き出しているのである。それであれば、それ以外の効果も同じように分割統合した画像を作成して書き出すだろう。こういう機能は、InDesign以外では極めてハードルが高い。最初からドロップシャドウ付きの画像を用意するしかないからである。InDesignではメニューから指定するだけである。

 図版が多いこともあって、今回はKindle Previewer用のサイズで作成した。iPhone5で作成したmobiを開くと、相対値で60〜80%位で書き出した画像は概ねページの左右一杯に収まっていた。Kindleでは画像はダブルタップすると拡大画像が表示するようになっているので、画像をダウンサンプルされないようにさえすれば、ディテールは失われない。iPadではそのまま大きく表示された。

 DTP-S倶楽部会員の方には今回作成した「InDesignでKindleのepubをラクラク作成する方法」のmobiファイルをダウンロードできるようにした。mobiなので、iPhoneやiPadのKindleアプリで閲覧する場合は、Kindle PreviewerでiPhone用ファイルを(.azkの拡張子)を作成して、iTunes経由で取り込んでほしい(azkファイルも用意した)。目次は次のようになっている。



はじめに〜なぜ、epub作成にInDesignを使うのか

第1章 epubに書き出されるInDesignのレイアウトの秘密

1-1 InDesignの縦組はそのまま縦組で書き出される
1-2 InDesignのルビをhtmlで書き出す
1-3 傍点などの圏点を指定する
1-4 下線を追加してテキストを強調する
1-5 上付き文字、下付き文字を設定する
1-6 縦組で数字や欧文文字列を縦中横にする
1-7 外字などをテキスト外の文字や記号を画像で挿入する
1-8 インライン画像をレイアウトに反映させる
1-9 InDesignは論理目次とhtml目次を書き出す

第2章 InDesignでテンプレートを作成する

2-1 InDesignでドキュメントサイズをビューワーに合わせる
2-2 epub書き出しを想定して段落スタイルを作成する
2-3 ビューワーに合わせてルビを詳細に設定する
2-4 画像をインラインでテキスト内に埋め込む
2-5 InDesignでハイパーリンクを設定する
2-6 目次スタイルを作成して目次を反映させる

第3章 InDesignからepub3を書き出す

3-1 epub書き出しでの一般パネルの設定
3-2 epub書き出しでの画像パネルの設定
3-3 epub書き出しでの詳細パネルの設定

第4章 Sigilで書き出したepubを編集する

4-1 [メタデータエディター]で書籍のタイトルを入力する
4-2 xhtmlページを分割して改ページする
4-3 スタイルシートでインデントを指定し行間を削除する
4-4 外字のスタイルシートを挿入して画像を差し替える
4-5 画像にテキストを回り込ませて表示する
4-6 縦組で下線(傍点)を右側に表示する
4-7 htmlのナビゲーション目次を縦組で表示させる

おわりに〜InDesignを使うメリットとデメリット



 なおA5のPDF版のマニュアルとサンプルデータとテンプレートはまた改めて整理する予定である。テンプレートはKindle PreviewerサイズとiPhone5サイズを用意する予定である。


◆InDesignでKindleのepubをラクラク作成する方法[Kindle版]
http://amzn.to/PfcrXi


DTP-S倶楽部会員ダウンロード(要パスワード)
◆InDesignでKindleのepubをラクラク作成する方法(mobi_Kindle版)
http://www.incunabula.co.jp/s_club/down/InDesign_Kindle.mobi.zip

◆InDesignでKindleのepubをラクラク作成する方法(azk_iOS版)
http://www.incunabula.co.jp/s_club/down/InDesign_Kindle.azk.zip

*mobi_Kindle版はKindleタブレット用です。azk_iOS版はiOSのKindleアプリ用です。iTunesでデバイスと同期してiTunesのAppからインストールしてください。


タグ:InDesign ePub Kindle
posted by jink0222 at 12:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | InDesign CS6からepub | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。